『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』を観た

映画

アマゾンプライムビデオで『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(2017)を観た。

公開当時話題になっていて気になっていた、タイの映画だ。タイのドラマはよく観ているが、映画は初めて観た。

主人公の女の子、リン。頭の良さで授業料免除で進学校に転入してくる。その子の家庭は父子家庭で裕福ではないが、進学校に通う周りの子達は皆お金持ち。次第にリンは周りの子達にカンニングをさせることで報酬を得ていく。

段々とカンニングが集団化して高度にエスカレートしていく。こんなに大変なカンニングの計画を立てるくらいなら勉強した方がいいのでは・・?と思ってくるが、勉強って難しいもんね・・。私は数学が一番苦手だよ。

大人も子供も何でも金で解決。カンニングを罰する学校も賄賂で成り立っている。

でもさ、この現代社会、貧乏なのに頭が抜群に良い人っているのだろうか?いるかもしれないが、日の目を見ることはないのだと思う。極端かもしれないが、貧乏だと勉強するより子供の頃から働いたり、家族の面倒を見ないといけないし、塾なんて行けないし、学校だって行けない人もいる。本人のIQが高くてもそれを活かす環境がなければ誰も頭の良さを見つけてくれないのではないだろうか。

大体、研究者とかノーベル賞とか取っちゃう天才は、教育に恵まれた環境にいたからじゃないのかな。

そもそも、「勉強ができる=仕事ができる」ではないのだから、学歴社会をそろそろやめにしてほしい。高卒と大卒じゃ初任給が違うのはなんで?高卒でも大卒でもその仕事をするのは初めてのはずなのに。

昔、大手飲料メーカーに送られてきたエントリーシートを開封し、仕分け作業の業務をしたことがある。

エントリーシートの出身大学を確認し、東大・早稲田・慶応は別のカゴに入れるのだ。優先的なのだろう。

出身大学で、その人の何がわかるというのだろう。努力して有名大学に受かったという頑張り?納得がいかない。

映画は想像していたよりもスタイリッシュで飽きることなく最後まで観た。カンニングがバレるんじゃないかとこっちが汗汗してくる。どうかバレないで!と主人公を応援してしまう。

リンがカンニングのために行ったシドニーから帰ってきて、お父さんが空港に迎えにきた場面。リンが嘘をついて彼氏と旅行に行っていると思っているお父さんがリンに「彼氏はどこだ?夕飯を一緒に」と言うとリンが泣きだして「父さんに話があるの」と言うところで泣けた。お父さんは厳しいようで優しいのだ。

映画は中国で実際に起こった不正入試事件を題材にしているらしいが、実際の結末はどうなったのだろう。

カンニングさせて報酬を得ていた子がお金に困ってやっていた子ならば、許してやってほしい。

一生懸命努力をし、正々堂々と受験をした人からしてみれば許せないと思うが、その子は自分の能力を使ってビジネスをしただけじゃないか、と思ってしまうのはダメだろうか。

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