中学、高校生の頃、映画を見まくっていた時期がある。ぴあ、スクリーン、ロードショー、CUT、FLIXなど、映画雑誌は高かったのだが、今のようにネットが主流ではなかったので、情報が欲しくてよく購入していた。勉強はせずに毎日のようにレンタルビデオ屋さんに通っていた。映画館は高いから頻繁には見れないので、レンタルビデオ屋さんで昔の映画を見まくっていた。映画雑誌に載っていた「評論家が選んだ生涯ベスト10」みたいなのから気になった映画のタイトルをメモってレンタルビデオ屋さんで探して借りたりしていた。新作は高いので、旧作で。どうしても気になった作品だけ新作で借りた。そこのレンタルビデオ屋さんは1つ借りると1つスタンプを押してくれて、10個たまると1つ無料とか特典があった。通っていたのでよく貯まった。そこのキャラクターのカモノハシのぬいぐるみも貰った記憶がある。もう今はレンタルビデオ屋さんはツタヤしか無いね・・。「真夜中のカーボーイ」(1964)がどうしても観たくて、でも近所のレンタルビデオ屋さんに置いていなくて、わざわざ渋谷のレンタルビデオ屋さんに兄に借りてきてもらったことがある。他にも観たい映画が渋谷の単館系の映画館でしかやっていなくて、でもどうしても観たくて、でも一人では行く勇気がなく、母に一緒に観に行ってもらったりしていた。観た映画は「バスケットボール・ダイヤリーズ」(1995)。題名は爽やかだが、内容は高校生のディカプリオが薬物中毒で破滅する映画で親子で観るような映画ではなかった。ディカプリオは美しく、演技は上手なのだが、正直心に残る映画ではなかった。
淀川長治が解説していた日曜洋画劇場をよく見ていた。淀川長治はチャップリンが大好きだけれど、私はチャップリンは何だか見る気になれず、いまだに観たことがない。今なら観られるような気がする。アマゾンプライムにあるかな・・?淀川長治は亡くなる前日まで日曜洋画劇場の解説収録をしていた。凄すぎる。
「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!」懐かしいな。
映画解説者、映画評論家も昔よりだいぶ少なくなっているんだろうな。本、雑誌業界も厳しいご時世。誰にも言わなかったが、映画評論家になりたいと思って、映画感想ノートをつけていたことがある。映画を見るたびに評論家ぶって感想をノートに書き留めていた。
そのノートは30歳くらいまで保管していたのだが、誰かに見られたら恥ずかしいので捨てた。
レオナルド・ディカプリオがタイタニック(1997)で大人気になって、レオ様と呼ばれている頃、私は「ボーイズ・ライフ」(1993)というデニーロとの映画でディカプリオに出会っていたので、世間遅いよ、私は前から彼の良さを知っていたんだから。とディカプリオがメジャーになってしまった寂しさと先物買いしていた自分が少し嬉しい気持ちが入り混じっていた。
最近は昔よりも映画熱が冷めている。昔よりも自分の気持ちがすさんでいるせいか、純粋に映画を楽しんで観られていない。映画を観ても、何だか斜めから見ている感じで。粗を探してしまう。
映画館の雰囲気が好きだ。今の時代でもわざわざスクリーンに幕が張ってあって、予告の時は8割開いて、本編が始まる前に全開きになるのがいいよね。始まるぜ〜って感じで。あ、そうならない映画館もあるのかもしれないけれど。暗くなって、映画以外は何もできませんよー、映画に集中しますよーってなるのがいいよね。食べたり飲んだりはするけどさ。
昔を思い出していたら映画が見たくなってきた( ◠‿◠ )
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