ネットで検索すれば何でもわかってしまう時代に生きている。
私が引いてしまった出来事がある。
その1「ホワイトデー」
数年前まで会社でお世話になっている取引先の男性に女子社員でお金を割り勘してバレンタインのチョコを渡していた。取引先の男性にホワイトデーにお返しのお菓子をもらって数分後、一緒にもらった隣の席の同僚が『見て!これすごい高いよ!』と私にパソコンの画面を見せてきた。
もらったお返しのお菓子をすぐにネットで検索し、値段を特定していたのだ。
『あ〜。高いものもらっちゃって何だか悪いですね〜。』と返したが、私の心は引いていた。今は何でもネットでバレてしまうんだ。プレゼントを渡したらネットで値段を特定されて、『もっと高いものを私はあげたのに、お返しこんな安物かよ。』とか思われてしまうのだろうか・・。怖すぎる。美味しい漬物をもらって、また食べたいと思ってネットで検索して自分で取り寄せをしたことはあるが、もらったものの値段を検索しようと思ったことはなかったので衝撃を受けた。
その2「お土産」
私が鎌倉のお土産で会社のみんなにクルミのお菓子を配ったときがあった。数時間後、お昼に隣の同僚のパソコンが見えたときに私が買ったクルミのお菓子のお店のサイトが見えた。個包装になっているものを一つずつ配ったので、買ったお店の名前は、わからないはずだった。しかしその同僚は『鎌倉 クルミ お土産』で検索したのかなんなのか、バッチリお店を特定していた。
いや・・隣に座ってるんだし、買ってきた本人に『美味しいね。なんていう店?』とか聞けばよくね?何か・・・怖くね? 私が考えすぎ?
その3「会社名とか名前とか」
私が働いているところは、自分の会社を含めた下請会社が何社か入っている。同じフロアで働いているが、隣の列に座っている人は全然知らない会社の人だったりするのだが、ある日違う下請会社の人と同じ業務を2日だけやることになったことがあった。初日に一緒に作業をしていた時、合間の雑談で下請会社の人が私の会社名を聞いてきた。私が勤めている会社は正式名称が長いので、略してアルファベット四文字でそこでは通っていたので、略したもので答えた。
次の日、その人は私に『正式には〇〇〇〇〇〇○〇〇って会社名なんですねっ!本社は〇〇県にあるんですね!システム開発とか〜、コールセンターとか〜、色々なことをされている会社なんですね!』と言ってきた。(いや・・私、自分の会社のサイト見たことないし、興味ないからわかんないわ〜)
『会社で使っているお名前は旧姓なんですよね?本当の名字はなんとおっしゃるんですか?(※当時、自分は結婚していた)』とかも聞いてきた。(絶対、フェイスブックで検索するつもりだろう〜?)フェイスブックやってないし犯罪歴もないから別に教えるけどさ。その人に全く悪気はないと思うが、私の会社名とか名前とか、どうでもよくないか?
とか言う自分は、興味がない人はどうでも良いが、好きなアイドルとかタイの俳優のことなどは全部知りたい!と思って、気持ち悪いほどずっと検索している。この間は、私が好きなタイの俳優、off君の元カノ写真を血眼になって探した。それは、ツイッターで『off君、2年前に元カノとソウルファッションウィーク行ってたんだね!写真うつってた。』というつぶやきを見たのがきっかけだ。私は、え!?その写真どこにあるんじゃーい!?と必死探した。そのつぶやきをしていた人に直接『その写真どこに上がってるんですか?』とDMを送りたかったが、私はフォローされてないし、気持ち悪いだろうからできない。ツイッターの検索窓で【オフ 元カノ】【off 彼女】【off ファッションウィーク】【off 彼女 ソウル】等、思いつく限り何時間か検索したら辿り着いた。無事に元カノの写真を拝んだ。
うん。off君にピッタリなオシャレ彼女だね・・。謎の達成感だった。私は何をやっているのだろう・・。
このネット社会、有名人は毎日毎時間見ず知らずの人に検索しまくられているんだよな。鋼の精神力を持っていないと心がやられると思う。
今日は母親と、画家のゴーギャンとゴッホの話になって、二人はいつ生まれて何歳で死んだのだろうって気になり、ネットで検索したらすぐに教えてくれた。調べたら、ゴッホは思っていたより波乱万丈な人生だった。昔だったら図書館とか言って調べなきゃわからなかったのにね。本当になんて時代だよ。
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