『はじまりの街』(2016)を観た

映画

アマゾンプライムビデオでイタリア映画「はじまりの街」を観た。暇だったので何か映画観よ〜と思って観てみたのだが、なかなか良かった。

夫からDVを受けていた母親が13歳の息子と共にローマからトリノに逃げ、母親の友達の家に息子と居候することになる。

DVする夫って世界共通なのかね・・?滅びてほしいわー。

トリノで新生活を送るため、母親が必死で働く。息子は街中のバーのオジサンと仲良くなったり、路上で売春婦をしている女の子に淡い恋心を持ったりする。一緒に暮らすことになった母親の友達も愉快で良い人だ。だけれど、知らない街で友達がいない、母親も仕事で帰ってこない、思春期の息子は街中を自転車でずっと徘徊、イライラを母親にぶつけてしまう。

たいしたことは起こらず、地味なストーリーなのだが、嘘くさく無くていい映画だ。

息子役の男の子の演技がめちゃくちゃ上手いなぁと思った。友達になった売春婦の女の子にスノードームをプレゼントしようと、女の子がいつも立っている路上に行ったら、その女の子が車の中で体を売っている場面を目撃し、泣き叫びながら車の窓にスノードームを投げつける。その後、家に帰ったあとお母さんに八つ当たりして暴言吐いたりするんだけど、その時の演技が、もう血圧上がっちゃって自分で感情がコントロールできてない感じが出てる。すごいわ〜と思った。私が監督だったらカットかかった直後に「君の演技は素晴らしい!」って讃えるね。

最後は、お母さんに反抗していた息子が、「お母さんを憎んだことなんてない。」と言い、素直になる。お母さんが愛しているのをちゃんと理解してるんだね(泣)久しぶりにお母さんとお出かけ。気球に乗ったお母さんと息子。「なんて人生は素晴らしい〜♪」とエンディング曲が流れる。「人生は素晴らしい〜」と連呼する歌に荒んだ私の心は「そうでもないよ」という感情が湧いてきたが、この映画はこれでいいのだと思う。

人付き合いは面倒だし嫌な思いもするけれど、結局人は人に救われる。この映画を観て、自分も人に優しくしようと改めて思ったりした。

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