『グラン・トリノ』(2008年)を観た。

映画

何となく、週末の夜更かしでAmazonプライムビデオで、そういえば観たことがなかったなと思い、観てみることにした。イーストウッドが監督主演の「グラン・トリノ」。イーストウッドはこの作品で俳優業を引退し、監督に専念すると言っていたのが当時話題になっていたと思う。ほんの5、6年前の感覚だったが、もう13年前の映画なのか・・。

朝鮮戦争の消えない記憶を抱えた主人公ウォルト。妻を亡くし、息子が二人いるが、関係はうまくいっていない。一人田舎町で愛犬と暮らしている。隣の家に暮らす少数民族モン族の一家。そこの男の子がウォルトの大事にしているビンテージの車、グラン・トリノを盗もうとしたことがきっかけでモン族の一家と交流が生まれる。

序盤観ていて、老人と少年の交流を題材とした映画「ヴィンセントが教えてくれたこと」を思い出した。似ているのは頑固な爺さんが隣に住む気弱な少年を最初はうざがっていたが、だんだん仲良くなることで爺さんに人間らしさが生まれてくる・・みたいな。話としてはありがち?と思ったが話の展開が良く、引き込まれた。戦争、宗教、少数民族、人種差別、銃。ずっと続いている社会問題を描いている。

銃を持たずに復讐に向かうウォルト。自らの死で復讐をする。警察に向かって少年が「友達なんです」とウォルトがどうなったのか聞く場面がな・・友達なんだよな(泣)

最後、ウォルトの愛犬を乗せてグラン・トリノを運転する少年の場面で終わるのが好きだ。

イーストウッドがもう老人で病気で常に息苦しそうな感じなのだが、かと思えばチンピラどものところに一人で殴り込みに行く元気もあってな。老体だが腕力だけはあるって感じなのだろうか。

少数民族モン族のことを全く知らなかったので、少し調べてみた。

モン族の発祥は定かになっておらず、いくつか説があり、中国の歴史書に登場する「蛮」とよばれる民族が発祥だと言われている。ベトナム戦争の影で行われたインドシナ戦争でラオス王国軍を支援していたアメリカ軍がモン族を大量に雇雇い、武器を与えられ、訓練を受けた。しかしラオス王国軍の敗北が濃厚になるとモン族の一部がアメリカに亡命した。

映画は知らなかったことを知るきっかけになる。無知は怖い。できるだけ色んなことを知ることで誤った選択をしない人間になりたい。と言いつつ、私は勉強が嫌いだし、怠け者だ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました