母の食道がんが見つかった

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母は70歳。半年くらい前に食べ物がうまく飲み込めずに吐き出したことがあった。

それから特に気になることはなかったのだが、最近になって食べ物が途中でつっかえて苦しいと言い、吐くことが何回かあった。

吐いている母が心配になり、胃と腸の内視鏡を麻酔で眠っている間にできる病院で診てもらうことにした。母は大腸の内視鏡検査を年一回受けているが、胃の内視鏡は苦しいからやりたくないと10年以上受けていなかったのだ。もっと早く苦しくなくできる胃の内視鏡検査を調べて母に進めておけば良かったと後悔している。

検査結果はやはり食道に腫瘍ができていた。病理に出す前に腫瘍の見た目で「おそらくガンで間違いないでしょう。紹介状を出しますのですぐに詳しい検査をしてもらってください」と言われた。

国立がん研究センター宛に紹介状を出してもらい、予約を取った。高齢だし、すぐには進行しないと思っていても気持ちが焦って1日でも早く診てもらいたい気持ちを抑えらず、落ち着かなかった。

芸能人ががんで亡くなったというニュースもしんどい。

ネットで食道がんのことを調べれば調べるほど怖くなってしまい、調べるのをやめた。

四日後に予約が取れて診察、そのまま検査になった。血液、MRI、CTなど色々な精密検査を受けた。先生から「隠さずに率直に申し上げます。ステージ4です。でも治療法はありますから諦めずに前向きに治療していきましょう」と言われた。「そうですか。わかりました。」と母はステージ4が何を示すのかがわかっておらず、冷静だった。

腫瘍が大きいため今の状態では手術は不可能。抗がん剤を投与し、効果が出て腫瘍が小さくなったら手術できる可能性があります。手術できなくても抗がん剤と放射線治療があります。と言われた。

一週間抗がん剤を投与するのを3回やることになった。

「一週間抗がん剤投与で入院→2週間休み」を3回。

先生から禁酒を通告され、母は毎日朝から水のように飲んでいたお酒が飲めなくなった。

母は毎日酒を飲んでいたので、私の中で酔っている状態の母が普段の母だ。

久しぶり?にシラフの母と接していると変な感じがした。今までの母よりも穏やかだ。しかし暗くてテンションが低い。

母が酒を飲んでしまうのが怖いので家の中には酒を置かないようにし、私も禁酒することにした。

大好きな酒も飲めずテンション低めな母を見て、病院に連れて行かないほうが良かったのだろうか?病気を知らずに好きなものを飲んで食べて過ごしていた方が良かったのだろうか?という気持ちになった。でも抗がん剤が効いたらまだこの先も母と過ごせるかもしれないという希望を捨てられない。

私のエゴなのだろうかとずっと考えている。

今、母は入院中だ。SHINeeの映画が3月に日本で公開することを伝えると絶対観に行くと言い、旅行にも行きたいし、治療頑張ると言っている。

SHINeeの2月の東京ドーム公演、一緒に行けますように。お願い。

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