最悪な誕生日(兄)

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一昨日は同居する兄の44歳の誕生日だった。

私は出社の日で少し残業になったので、帰宅したのは20時半くらいだった。

兄は帰宅していてすでに酔っていた。

母と兄と三人でシャンパンで乾杯をして、どんどん兄が酔っ払ってきて、絡むようになった。兄と母は酔うといつも言い争いというかお互い自分の意見を曲げずにいかに自分の方が正しいかをしつこく何回も言う。酔うといつもそうなるので三人で飲んでも楽しくない。

兄はイライラしてきたのか母に「あなたは愛情が足りないんだよ」と言い、母に食べ物を投げつけた。

私はキレた。

「お前、どんだけお母さんに世話になってるんだよ!洗濯してもらってご飯つくってもらって!バイク乗ってるから心配してお母さんお守りも買ってきて!お母さんはおでん好きじゃないのにお兄ちゃんがおでん好きだからって夕飯おでんにして!愛情無かったらやる訳ねーだろ!何なんだよお前は!」

そう言っても兄はヘラヘラしていたので、私は気づいたら兄の胸ぐらを掴んでいた。

「何なんだよお前は!何なんだよ!」兄を押し倒し、グーで殴った。人をグーで殴ったのは生まれて初めての体験だった。多分、兄はやり返してこないだろうとタカを括っていたから出来た行動なのではないだろうか。

「やめろ!落ち着け!」兄は言っていたのだが、私の気持ちは落ち着いていた。私は兄がどういうつもりで母にその言葉を言い、食べ物を投げつけたのかを聞きたかった。納得いかなかった。だから私は「どう言うつもりか言え!」と何度も胸ぐらを掴んで兄に叫んだ。

その後急に兄の顔色が変わり立ち上がった。私が詰め寄り、「謝れ!お兄ちゃんのために用意したのに何してんだよ!」と兄に言ったら、「何に謝るんだよ!!」と言い私を床に倒した。腰を打って痛ってぇと思って見上げたら目の前でワインの瓶を持って振りかぶっている兄がいた。

「やば!明日会社なのに!」その瞬間、怪我して会社行けなくなったらどうしようと私は思ったのだ。こんな時、人間は明日の仕事のことを考えるのだな・・。

「やめて!死んじゃう!」母が叫んだ。

母が止めに入って兄にワイン瓶で殴られなくて済んだのだが、マジで人は酔うと何しでかすかわからないんだな。

その後も兄が私に詰め寄ってきたのだが、「死んじゃうから!」母が泣きながら間に入ってきた。私は母が転んで骨折でもしないかとそれだけが心配だった。「もういいからお母さんはどいてて!危ないでから!!」と言ったが母はどかなかった。「私は死んだっていいの!もうやめて!」

「お前なんか一発で殺せるんだよ」と捨て台詞をいわれ、兄は部屋に入った。

「じゃあ殺せよ!」私は叫んだ。私は殺されてもいいから決着をつけたい、かかってこいよ!という気持ちだった。血圧が上がり謎の強心臓を手に入れていたのでそこで終わりにしたくなかった。

しかし母が泣いていたので罪悪感を感じ、やめた。

マジで酒が悪に感じた。兄は酒乱だ。帰ってこないなと思ったら玄関前で寝ていたり、呑んで誰かと喧嘩したのか顔面から血を流して帰ってきたりしたこともある。

でも酔っ払った人間の言動はその人の本音だと聞いたことがある。兄は私のことを死んでもいいと思っているのか?やめてくれ。悲しくなった。

幼い頃、兄と姉はよく喧嘩をしていた。末っ子の私はただ黙って見ているだけで参加したことは無かった。兄から何か意地悪されたら泣くだけで何も出来なかった。

兄44歳、妹39歳で初めて取っ組み合いの喧嘩をするなんて。

たまに「カッとなって殺してしまった。殺すつもりは無かった」と父親を息子が殺す事件とかがあるが、あり得る話なのかもと一昨日の喧嘩で思った。

床はワインと食べ物でぐしゃぐしゃ。最悪の誕生日となった。

一昨日の出来事は現実だったのか?と思うが、体の痛みが現実だと理解させる。まだ節々が痛い。普段使わない筋肉を使ったのと腰を打ったせいだ。

母が止めに入らなかったら私はどうなっていた?死んでた?まさかね・・・。

あれから一言も兄と話していない。酔っていたから何も覚えていないのか?人間は恐ろしい。

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