嫉み嫉み僻み

人は何故、自分と他人を比べてしまうのだろう。

この間、母とスーパーで買い物をしていたとき、お父さんお母さん赤ちゃんの家族がいた。お父さんが赤ちゃんをおんぶしていて、お母さんが買い物カートを押して歩いていた。

母はその家族を見て、「嫌な感じ」と言った。何が嫌な感じなのか聞くと、「うちのお父さんは子供おんぶして買い物なんてしてくれなかった。あのお母さん、あんなヒラヒラしたスカートにヒール履いちゃって。」

えぇ！何も悪いことしていないのに他人にこんなに理不尽に妬まれることがあるのか！！

私は母に「何それ。嫉妬じゃん。」と言ったら、母は「嫉妬よ。」と言ったけど、自覚があるのか。子育てに協力的ではなかった夫を思い出して腹が立つのはわかるが、関係ない家族に嫉妬するなんて。嫉妬はなんて醜い感情なんだ、と思った。

同じような悪い意味で「妬み嫉み僻み」って言うよなと思い、ネットで検索してみた。

妬み（ねたみ）・・羨ましくて相手を憎らしく思う

嫉み（そねみ）・・相手が羨ましくて悔しく思う

僻み（ひがみ）・・物事をねじ曲げて受け取る。ひねくれた気持ち。

なぜ人は妬むのか？という心理学で、自分と似ていると妬みやすくなる傾向になるらしい。自分と同じ出身、同い年、同じ職業など、自分と領域が被ったりすると他人と比べ、他人の方が優れていると嫉妬が生まれる。

なるほどな。母もその家族と同じ状況だった自分と比べて嫉妬してしまった。

セレブとか億万長者にはなんとも思わないのに、自分と同じくらいの生活水準だと思っている人がちょっといい車とか高そうなものを持っているのを見ると嫉妬が生まれるんだろうな。

自分はどんなことで他人に嫉妬するかな？羨ましいという感情と嫉妬は紙一重なのかな？

自分には無いものを持っている人に対して、羨ましいし、そういう人になりたいな、とは思う。人前でペラペラ喋れる、綺麗な人、お金持ち、とか。でも別に憎らしくはないし、悔しくもならないのは、自分と同じ境遇にいない人だから比べないで済んでいるだけなのか。今の自分はそもそも競い合うような相手がいないし友達も少ないし、まず嫉妬の対象がいない。

昔は同い年のはとこの女の子と自分を比べて嫉妬したもんな。はとこは可愛くて親戚にチヤホヤされていたから。

関係ないけど、蒼井優ちゃんと山ちゃんの結婚記者会見を見た時に、私の中で嫌な感情が生まれたのを思い出した。なんか会見を見ていたらムカムカしてきて、「山ちゃんは相手が蒼井優ちゃんだから逃すまいとして結婚を急いだんだ！絶対に相手が一般人だったらズルズル付き合って結婚しなかったはずだ！山ちゃんが嫌いになった。」とムキになって姉に言ったら、「すごいひねくれてるね」と言われた。今考えると、私は山ちゃんの何を知っているのだろう？なんも知らない。別に嫌いになる以前に好きでもなかった。二人とは同じ境遇にいない違う世界の人なのに、あの時の感情は幸せそうな二人に対しての嫉妬？僻み？ストレス溜まってたのかな。なんだったんだろ。

嫉妬は良い方向にいけば、他人に負けないように自分も頑張ろう、と自分の活力になる感情らしい。

でも、妬み嫉み僻みは邪魔な感情だと思うし、その気持ちになりたくないよな。

年々、ひねくれ者になっているので、気をつけたいと思った今日この頃。