『ジョーカー』を観た。

映画

アマゾンプライムビデオで「ジョーカー」(2019年)を観た。何個も賞を受賞していて公開当初話題になっていた。気になっていたが、鬱映画だと噂に聞いていたので気分が落ちそうで観る気になれなかった。今なら大丈夫な気がして、無料配信していたので観てみた。

なるほど。R15ですな。想像していたより鬱映画ではなかったが、精神を病んでいる人が観たら、もっていかれそうになってしまう映画なのかもしれない。

バットマンに出てくる悪役ジョーカーがジョーカーになるまでの話を新解釈で作り上げた話のようだ。

観ていて、スコセッシ監督の「タクシードライバー」と「キングオブコメディ」に似ていると思ったが、やはりオマージュが入っているらしい。ロバートデニーロも出ているし。

全然良いのだけれど、先にそのオマージュの二作品を観ていた自分にとってはオマージュというよりか二つの作品と設定が似過ぎのような気がした。

私はバットマンを観たことがないので、ジョーカーというキャラクターをよく知らない。知っていたら見方が変わったかもしれない。

ジョーカーになる前の主人公アーサー。精神を病んでいて誰からも理解してもらえない。発作で笑いが止まらなくなる病気を持っていて、周囲に気味悪がられる。小児病棟でピエロに扮し、子供たちを楽しませたり、人を笑顔にするのが好きだったはずなのに、仕事中に街中でリンチされたり、何もかもうまくいかない。電車で絡まれた酔っ払ったサラリーマンを銃殺してから運命が変わる。

話の内容としては、「タクシードライバー」と「キングオブコメディ」のオマージュ作品という感じで、思っていたより引き込まれはしなかったが、構図がオシャレというか撮り方が上手いなと思った。一番はホアキン・フェニックスの演技に魅了される。リバー・フェニックスの弟としか知らず、出演した映画をこれまで観たことがなかった。ホアキン・フェニックスはこの映画でアカデミー賞の主演男優賞を受賞したが、納得の演技。役者ってすごい。なりきっていて全く不自然なところがない。

終盤、お母さんを殺した後にお母さんの若い頃の写真を見つけ、裏に「美しい君へ。TW(トーマス・ウェイン)」と書かれているのを見たけど、これは結局、お母さんの虚言ではなく、本当にトーマスが父親だったってことなのだろうか?

アーサーの逃げ足が速くて、身体能力高い。顔のシワも深いし生え際も少しきているし、40歳は超えていそうだが、めちゃ動きが機敏だ。バットマンを観たことは無いが、バットマンと戦う悪役ジョーカーとして身体能力の高さもこの映画で見せているのだろうか。わかんないけど。

観る前は身構えていたが、そこまで衝撃的な映画ではなかった。私がこの映画を薦めるとしたら、とにかくホアキン・フェニックスの演技を見てほしいってだけだな。

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